文部科学大臣からのメッセージ (4/16)
- 公開日
- 2012/04/16
- 更新日
- 2012/04/16
校長室の窓
新学期を迎むかえるみなさんへ
みなさん、入学、進級おめでとうございます。
今年もまた、勉強にスポーツに力を発揮し、新しいお友達をたくさん作ってください。
日本を襲った大地震と津波から、一年がたちました。
被害にあった地域には、まだたくさんの、不自由な生活をしている方たちがいます。学校が壊れ、まだきちんとした教室で授業を受けられない子どもたちもいます。
この一年間、全国のみなさんは、募金をしたり、手紙を書いたり、いろいろな形で、被害にあわれた方たちを励ましてきました。
なによりも、みなさんの笑顔が、私たち大人に、未来への希望を教えてくれました。
本当にありがとう。
そして、どうか、そのような、他人を思う気持ちを忘れずに、また新しい一年を過ごしてください。
日本は自然災害いの多い国です。
津波、地震だけではなく、私の生まれた和歌山県も、昨年、水害で大きな被害を受けました。
自然は、人間に厳しい試練を課すときがあります。しかし、私たち人間は、自然からの恵みを受けて生きていることも間違ちがいありません。
どうか、たくさん勉強をして、自然と共ともに生きる知恵を学んでください。
今回の震災では、外国からもたくさんの手助けや励ましがありました。
日本と日本人は、ひとりぼっちの存在ではありません。
みなさんは、大人になってから、助けてくれた外国の方たちに、きちんとお礼を言える人間になってください。そして困っている人がいたら、生まれた国や民族に関係なく、手
をさしのべられる人になってください。
地震や津波、原子力発電所の事故に命がけで立ち向かう、消防士さんや警察官、自衛官の人たちの姿を、みなさんはテレビを通してみたと思います。そして何より、子どもたちを命がけで守った、たくさんの先生方のことを忘れないでください。
みなさんも、一生懸命勉強し、スポーツで身体を鍛え、芸術に触れて優しい心を育み、そして他人のために働ける人になってください。
なんだか、お願いばかりになってしまいました。
しかし、これが私のいまの気持もちです。日本の未来は、みなさんにかかっているのです。
私も、全国の学校の先生と一緒に、日本中のすべての子どもたちが笑顔で登校できるように、全力でみなさんを支えます。
みなさんの明るい笑顔で、もっともっと日本を元気にしてください。
文部科学大臣 平野 博文