ひとりではない自分 (11/28)
- 公開日
- 2011/11/28
- 更新日
- 2011/11/28
校長室の窓
人は、ひとりぼっちになることが、一番辛いことです。私たちの命には、多くの命のつながりがあることを考えます。
「私」の命は、父と母(第1世代)の2人の命から引き継いだものです。その父母の命も祖父祖母(第2世代)の4人から引き継いだものです。さらにその祖父祖母の命も曾祖父曾祖母(第3世代)の8人からの命を引き継いだものです。もし、この8人の誰かがいなかったら、今の「私」は存在しません。
さらに、世代をさかのぼっていきます。第4世代では16人、第5世代では32人、第6世代では64人、第7世代では128人、第8世代では256人、第9世代では512人、第10世代では1024人となります。1世代が約25年と考えると、10世代前は今から250年前です。江戸時代の中期の頃です。祖先の人々が多くの飢饉や戦争などの悲惨な体験をくぐり抜け、命をつないできたらこそ、今の「私」が存在するのです。「私」の中には、多くの祖先たちの「思い」が組み込まれているのです。
自分の命は、「ひとりではない」ということです。数え切れない人々の「命」「思い」がつながっているのです。そして、私たちの子孫のためにも「私の命」をつないでいくことが大切です。与えられたこの命を、全うに生き抜くことが私たちの使命なのです。