学校日記

卒業式式辞 (3/19)

公開日
2012/03/21
更新日
2012/03/21

校長室の窓

・・・私はこの一年間、「つながり」をテーマに、話をしてきました。東日本大震災から、「つながり」の意味をもう一度問い直し、改めて考えたかったからです。一学期には、「地域とのつながり」。海部・大治・西條・松葉の郷の地域の特徴や歴史の成り立ちについて、二学期には、「人とのつながり」。青少年赤十字加盟校として、その活動のねらいや「命の連続」について話しました。三学期には、「心のつながり」。東日本大震災で被災した子どもたちの作文や新聞記事を取り上げ、そこから自分はどう生きていったらよいのか考えてほしかったのです。
ここで、被災した子どもの言葉を紹介します。ある子は念願の仮設住宅に移り、< 大好きな家族とご飯を食べられること、寝られることを、すごく幸せに思います。> と綴っています。 ある子は<私の命は、今も音をたて、動いています。それがわかると、うれしくて、いつも心の中で思います。「私は今、生きている」> と書いています。また、災害にあって本当に人の優しさがわかったと書いた子は、<これからも世界中の人に感謝して、いつか恩返しできることを信じながら、元気に生きていきたい>と結んでいます。
  
これから、中学校へ進む君たちには、新しい出会いや楽しいことがたくさん待っていることでしょう。しかし、苦しいことや辛いこともあるかも知れません。もし、自信をなくし目標を見失い自分に負けそうになった時、被災した子どもの思いを思い出してほしい。日頃忘れかけていた本当に大事なものは何なのかを、そして西小学校で過ごした日々を、ともに学んだ友達のことを。・・・